【検証】メキシコペソの長期運用はレバレッジ何倍が最適なのか
考察(1)過去10年間のトレンドは?
2012年6月までは下落トレンド
2016年6月から2014年11月までは上昇トレンド
2014年11月から2016年11月までは再び下落トレンド
2016年11月から現在(2020年2月)までは5.1~6.4のレンジ相場が続いている
考察(2)過去10年間の最安値は?
2016年11月に記録した4.796が最安値です。(上記チャート参照)
考察(3)現在の位置から過去最安値まで耐えれるレバレッジは?
現在のメキシコペソをすこし高めに設定し1メキシコペソを6.0円とします。
レバレッジの計算は
ポジション金額/(必要証拠金+損益額)で求められます。
1メキシコペソ6円のとき1万メキシコペソは6万円です。
必要証拠金は 60,000÷25倍=2,400円 になります。
※FX会社により必要証拠金は異なりますがここでは最大レバレッジ25倍で計算します。
損益額は1メキシコペソが6円で1万通貨購入した時、1メキシコペソが2円まで下落したと仮定します。
(6円-2円)✕1万通貨=4万となります。
上記計算式に当てはめると
ポジション金額 60,000円
必要証拠金 2,400円
損益額 40,000円
60,000/(2,400+40,000)=1.415
つまり2円まで耐えれるレバレッジは1.415倍となります。
では1メキシコペソが6.0円から最安値4.796円まで下落した時に耐えれるレバレッジは
60,000/(2,400+(6.0-4.796)✕10,000))=4.155倍となります。
考察(4)レバレッジ2~5倍及び10倍の時はいくらまで耐えれるのか?
上記計算式を逆算して求めます。
「ポジション金額/レバレッジ-証拠金=耐えれる損益額」
この計算式で今からいくら下まで耐えれるか分かります。
そして現在のポジション金額から耐えれる金額を引いた価格がロスカットレートになります。
レバレッジ2倍
60,000/2.0-2,400=27,600円 6.0-2.76=3.24円
レバレッジ3倍
60,000/3.0-2,400=17,600円 6.0-1.76=4.24円
レバレッジ4倍
60,000/4.0-2,400=12,600円 6.0-1.26=4.74円
レバレッジ5倍
60,000/5.0-2,400=9,600円 6.0-0.96=5.04円
レバレッジ10倍
60,000/10.0-2,400=3,600円 6.0-0.36=5.64円
チャートに記入するとこんな感じです。
レバレッジ10倍
超短期限定ならトレードできるが、長期投資には不向き。
レバレッジ5倍
ここ最近のレンジ相場下限は耐えられるが過去安値の4.796は耐えられない。
長期運用には不向きだが数か月程度の中期運用なら5倍でトレードも有り。
レバレッジ4倍
過去最安値の4.796はぎりぎり耐えれるので、比較的安全な運用が可能。
しかし瞬間的に過去最安値を更新することも十分考えられるので、下落局面で追加入金できる余裕は持っておきたい。
レバレッジ3倍
過去最安値からさらに0.5円下まで耐えられるので長期運用に適している。
リスクはかなり低く安全運用と言える。
レバレッジ2倍
過去最安値からさらに1.5円下まで耐えられるのでロスカットになる恐れはかなり低く超安全運用と言える。しかしメキシコペソの醍醐味である高金利のメッリトが少なくなってしまうので、もう少しリスクを取っても良い。
レバレッジ1倍
基本的にロスカットにならないので外貨預金と同じ。
リスクを取りたくない人はレバレッジ1倍で運用することを薦める。
【検証結果】 レバレッジの最適解は・・・
長期運用するうえで一番考えないといけないのはリスクとリターンのバランス。
レバレッジ4倍が過去最安値から判断すると一番適していると思えるが、
もう一段リスクを減らして
レバレッジ3倍で
運用するのが長期投資には良い
と考える。
(参考①)メキシコの投資格付
ムーディーズ(moody’s):A3(投資適格) 見通し:据え置き
スダンダード・アンド・プアーズ(S&P):BBB+(投資適格) 見通し:格下げ
フィッチ:BBB(投資適格) 見通し:格下げ
(2020年1月時点)
(参考②)メキシコの政策金利推移
(参考③)メキシコペソを複利運用したときのシュミレーション
(参考④)メキシコペソ取り扱いおすすめFX会社