トレードをする人がよくやる行動として「コツコツドカン」って聞いたことがあると思います。
これとプロスペクト理論を用いて説明したいと思います。
コツコツドカンとは?
これは簡単ですね。
「コツコツ」と積み上げた利益を一気に「ドカン」と大きい損失を出してしまい、結果負けることです。
例えば10,000円の利益を9回出した。
次の1回で100、000円の損失を出した。
勝率で言えば10回中9回利益を出したので勝率90%となります。
しかし損益額は10,000円✕9回-100,000円でマイナス10,000円で
負けています。
1回の負けを少額で抑えられたらプラスになっていたのに、1回の負けを認められず
結局負けてしまいます。
初心者トレーダーに多い「コツコツドカン」とはこの事です。
※トラリピも同じようなトレード手法です。
小さな利益を「コツコツ」積み上げます。
「ドカン」の負けを避けるために余裕のある損切ラインを設定することが重要です。
プロスペクト理論とは。
簡単にいうと『人は利益は確実に手に入れ、損失は回避する行動を優先する』という事です。
(利益)
A:今すぐ10,000円貰える
B:50%の確率で20,000円になるが、50%の確率で0円になる。
(損失)
A:今すぐ10,000円支払う
B:50%の確率で支払いは0円になるが、50%の確率で20,000円支払う。
期待値で言えばAもBも同じ10,000円です。
おなたはどちらを選択しましたか?
私は利益ではAを損失ではBを選択しました。
これがプロスペクト理論です。
利益の場面ではAを選び確実に手に入れようとします。
損失の場面ではBを選び損失を回避しようとします。
要するに損失は嫌だから上手くいけば損失を回避できるかも知れない方を選ぶ人が多いという理論です。
ちなみに「プロスペクト理論」を提唱したダニエル・カーネマン氏はノーベル経済学賞を貰ってます。
まとめ
「コツコツドカン」と「プロスペクト理論」は通じるところがあると思いませんか。
利益はすぐに確定するが、損失を認めるのが嫌で回復するほうに賭ける人が多いのです。
株価が騰がるときは少しづつ利益確定の売りがでる。
下落するときは損失回避の行動が出て損切の売りがなかなか出ないが、下落してもう「やばい」と思うくらいになったら一気に売りが出て暴落する。
相場は人間心理が如実に表れているのです。
先日起きた暴落もそんな人間心理が引き起こしたのではないでしょうか。