本日5月3日ブルームバーグより
「バークシャー、米4大航空会社の株式全て売却、バフェット氏明かす」
とのニュースが報じられました。
3月21日に株式買い増しのニュースが報じられて1箇月ちょっとしか経っていません。
その時の記事はこちらです。
ブルームバーグの記事
バークシャー、米4大航空会社の株式全て売却-バフェット氏明かす
米資産家で著名投資家のウォーレン・バフェット氏は2日、自身の率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイが、保有していたデルタ航空とサウスウエスト航空、アメリカン航空グループ、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスの株式を全て手放したことを明らかにした。
バークシャーは4月に計65億ドル(約6950億円)相当の株式を手放したが、その大半がこれら米4大航空会社のものだった。
バフェット氏は過去にUSエアウェイズ(当時)への投資で痛手を負った後、業界への投資を控える意向を示したが、2016年に再び株式保有に動いた経緯がある。
バフェット氏はライブ配信された年次株主総会で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の経済的影響により、航空事業が根本的に変容したと指摘。
航空各社の経営幹部が危機を乗り越えるため首尾良く資金を調達したとして、各社経営陣の仕事ぶりを非難するのは避けた。
バフェット氏は「これは私のミスだ」と語り、自身が決定を下し、投資で損失を被ったと説明した。
バークシャーは4月、デルタ航空とサウスウエスト航空の株式の保有を少なくとも減らしたことを明らかにしていた。
バフェットは長期保有で財をなした投資家
バフェットの投資法はバイ&ホールド(長期投資)で有名です。
企業を研究し、将来にわたり成長する企業に投資するスタイルで巨額の財を得ました。
有名な投資先としては、「コカ・コーラ」や「ウォルトディズニー」、「ナイキ」といった有名企業が上げられます。
その長期投資を信条としているウォーレン・バフェットが全株式を売却したということは、現在の航空会社がパンデミック後の変化に対応できないと判断したという事です。
記事でも「航空事業が根本的に変容したと指摘」とあります。
航空事業が根本的に変容したとは?
バフェットが考えるパンデミックで変容した航空事業とは何でしょうか?
「外出制限が人々の行動に与える影響は分からない。3~4年後に、昨年までのように飛行機に乗るようになるのか見通せない」と悲観的な見方を示しています。
今回のパンデミックが長期的に影響が続き民間の航空会社は存続できないと判断したのか?
それともグローバルな世界になった現代では疾病が全世界に流行し易く、その度に航空会社が経営を悪化させることを危惧したのか?
インターネットの発達に伴い航空業界自体の必要性が低くなったのか分かりません。
いずれにせよ世界の人々の心理が今回のパンデミックで大きく変化したことは確かです。
デルタ航空株価推移
3月20日に底を打っていましたが、買い増し報道直後は上がったが再度下落。
結局、買い増し報道で飛びついた個人投資家は損をしている動きです。
日本の航空株への影響は?
5月1日時点の航空会社の株価は以下の通りです。
9201日本航空株式会社:1877.50円
9202ANAホールディングス株式会社:2270円
日本の株式市場はGW中で5月6日まで休場です。
休み明けに影響が出るのは間違いないと思われますが、その程度に注目されます。
緊急事態宣言の延長、そしてバフェットの株式売却ニュースが重なります。
「バフェットショック」など言われる下落が起きなければ良いですが。