原油価格が史上初マイナス価格になりました。
NEWSでも大きく取り扱っていますので、知っている方も多いでしょう。
ではなぜマイナス価格になったのか?
経済の停滞で需要不足と保管場所不足が原因ですが、
背景には投資家が大いに関係しています。
そして次に危惧されるもの
そのあたりについて今日は書いていきます。
NEWSで報じられている内容
1、世界的なコロナウイルス拡大に伴い経済全体が停滞している。
2、したがってエネルギー関連の原油の実需が減ってしまった。
3、既に大部分の貯蔵スペースが限界に近い。
4、原油を貯蔵しておく貯蔵タンクやタンカーにも維持費や保管料が必要。
5、新たに保管する場所を作るにも多大な資金が必要。
6、したがって「お金を払ってでも原油を売りたい」
実際は投資家が大いに関係している
史上初のマイナス価格をつけたのは、原油先物市場の5月限です。
5月限とは先物市場には「限月」と呼ばれる取引期限が決められています。
今回で言えば5月限の取引期限が迫っていた。
先物投資を実際に取引しているのは、石油会社や国だけでは有りません。
そこに利益を見いだせると思った投資家達も参戦しています。
そして投資家達は差金決済方式(買った金額と売った金額の差額だけを清算する)で取引を行っています。
つまり買った原油は期限までに売らないと、実物の原油を引き取らなければなりません。
逆に売っていた原油は期限内に買い戻せないと、実物の原油を調達しなければなりません。
もちろん投資家は実物の原油なんて、欲しいのではないのです。
ただ差金で利益を出そうとしていたのです。
今回の背景は5月限の先物は原油ショックで安くなっていました。
しかし原油価格が戻ると見込んで買った投資家が期限間近なって実物を引き取ると、とんでもない保管料が必要だと判断し一斉に売りに出したのです。
これも狼狽売りのような形で売りが売りを呼びました。
これが原油価格がマイナス価格をつけた
ガソリンスタンドでガソリンを給油したらお金が貰えるような、
異常事態が発生した背景です。
次は不動産価格が下落する。
今回の原油価格下落の要因に「保管料」があります。
原油以外で「保管料」が発生するもの・・・
そうです。
「不動産」です。
不動産は持っているだけでは何も生みだしません。
他人に貸し出したり、売却することで利益を生み出す物です。
そして「不動産」には「固定資産税」や「管理費」が掛かります。
持っているだけでは「お金」が出ていくのです。
景気悪化は避けらない
日本では緊急事態宣言が発令されて1箇月の間の自粛要請です。
世界各国では既に1箇月以上の外出禁止期間が過ぎています。
今だ解除は中国を除いて見通しが立たない状況です。
景気悪化が顕著になれば不動産収入も減ります。
高級マンションがどんどん売れることや、
賃貸料金の高い部屋も空室になるでしょう。
持っているだけでは収入を生まない不動産の投げ売りが有ってもおかしくないでしょう。
原油価格がマイナスという常識ではあり得ないことが起こる現在です。
活動自粛期間が長引けば人々のストレス・不満は溜まります。
ブラジルではデモが起こるなど、ますます世界経済は混乱しています。
欧米をはじめ日本でも経済活動の停止が及ぼす影響は図りしれません。
最後に
人間本来の力でできる抗体
その抗体検査で自粛解除が進むのか
それともアビガンをはじめ特効薬が出来るのか
いずれにしよ、生命の維持と経済の維持どちらが大切かなのかは明白です。
生命の維持が確保され、以前の社会生活が戻ることを願います。