
はじめに
日経平均株価が史上最高値圏で推移しています。
ニュースでは半導体関連やAI関連株の話題が中心で、日本株ブームとも言える状況です。
ところが、そんな中でもあまり目立たないセクターがあります。
それが鉄道株です。
JR各社や大手私鉄はコロナ禍から完全に立ち直り、インバウンド需要も追い風になっています。
それにもかかわらず、株価は市場全体ほど盛り上がっていません。
なぜ鉄道株は取り残されているのでしょうか。
そして今は仕込み時なのでしょうか。
今回は鉄道株全体の現状と、私が特に注目しているJR九州について考えてみたいと思います。
なぜ鉄道株は上がらないのか?
理由① 相場の主役がAI・半導体だから
現在の日本株市場では、投資マネーの多くが半導体やAI関連銘柄へ流れています。
投資家は常に「次に大きく成長する企業」を探しています。
半導体企業の利益成長率が20%、30%と期待される中で、鉄道会社の利益成長率は数%程度です。
もちろん安定経営という魅力はあります。
しかし市場は今、 「安定より成長」 を評価しています。
そのため鉄道株は業績が悪いのではなく、単純に人気の中心から外れているのです。
理由② 金利上昇が逆風
鉄道会社は設備投資産業です。
新幹線や車両の更新、駅ビル開発など莫大な資金が必要になります。
そのため借入金も多く保有しています。
金利上昇局面では ・支払利息の増加 ・不動産開発の採算悪化 ・資金調達コストの上昇 が懸念されます。
銀行株には追い風ですが、鉄道株には逆風となるケースが多いのです。
理由③ インバウンド回復が織り込み済み
訪日外国人は過去最高レベルまで増えています。
新幹線も観光列車も混雑しています。
ホテル事業も絶好調です。
しかし株価は未来を先回りします。
コロナ明けの回復期待で鉄道株は既に大きく上昇しており、市場は次の成長材料を探している状況です。
つまり、 「インバウンドが好調」 というニュースだけでは株価が上がりにくくなっています。
それでも鉄道株が面白いと思う理由
私は鉄道株が嫌われている今だからこそ面白いと考えています。
理由は3つあります。
運賃値上げの時代が来ている
長年のデフレ時代は終わりました。
物価上昇が続く中で、鉄道会社も運賃改定を進めています。
一度値上げが実現すると、その利益は継続的に積み上がります。
駅前一等地という巨大資産
鉄道会社は全国の一等地を大量に保有しています。
駅ビルや商業施設、マンション開発など不動産価値は年々高まっています。
実は鉄道会社というより、 「巨大不動産会社+鉄道事業」 として見る方が実態に近い企業も少なくありません。
景気後退に強い
景気が悪くなっても通勤や通学は続きます。
そのため鉄道事業は比較的安定しています。
景気敏感株が大きく下落する局面では、鉄道株の安定性が再評価される可能性があります。
私が注目しているのはJR九州
鉄道株の中でも特に注目しているのがJR九州です。
なぜならJR九州は鉄道会社というより、 「観光・不動産・サービス企業」 へ進化しているからです。
JR九州の強み① 鉄道依存度が低い
多くの人はJR九州を鉄道会社だと思っています。
しかし利益の柱は鉄道だけではありません。
・駅ビル
・マンション開発
・ホテル
・外食事業
・建設事業
など収益源が多様化しています。
人口減少が進む地方において、この事業構造は大きな強みです。
JR九州の強み② インバウンド恩恵が大きい
九州は日本でも有数の観光地域です。
福岡、長崎、熊本、別府、由布院、鹿児島など魅力的な観光地が多数あります。
さらに韓国や台湾との距離が近く、アジアからの観光客増加の恩恵を受けやすい地域です。
私は今後も訪日客の増加は続くと考えています。
その恩恵を受けやすいのがJR九州です。
JR九州の強み③ 株主還元 JR九州は配当にも比較的積極的です。
鉄道株の中では配当利回りが高めで、長期保有との相性が良い銘柄です。
値上がり益だけでなく、配当収入も期待できます。
新NISAで保有する候補としても面白い存在だと思います。
JR九州の懸念点
もちろんリスクもあります。
最大の懸念は人口減少です。
地方路線の利用者は今後も減少していくでしょう。
また不動産市況が悪化すると利益成長が鈍化する可能性もあります。
しかしJR九州は以前から鉄道依存を減らす経営を進めています。
そのため他の地方鉄道会社と比べると対応力は高いと考えています。
今後5年間の私の見通し
私の予想では、
鉄道株全体は短期的に大きく上昇する可能性は高くありません。
しかし、
・インフレ
・運賃値上げ
・インバウンド増加
・不動産価値上昇
という追い風を考えると、長期では堅実なリターンが期待できると思います。
その中でもJR九州は、 「安定性」 「成長性」 「配当」 のバランスが良い銘柄です。
派手な半導体株のような急騰は期待していません。
しかし5年後、10年後を考えた時に保有していて安心できる銘柄の一つではないでしょうか。
まとめ
日経平均が最高値を更新する中で鉄道株が上がらない理由は、
・AI・半導体関連への資金集中
・金利上昇への警戒
・インバウンド回復の織り込み
・高配当株としての存在感不足
が主な要因です。
しかし業績が悪いわけではありません。
むしろ市場の注目が薄れている今だからこそ、長期投資家にとってはチャンスかもしれません。
そして私が鉄道株の中で最も注目しているのがJR九州です。
鉄道だけに依存しない事業構造、インバウンドの恩恵、そして株主還元。
これらを考えると、今後も継続してウォッチしたい銘柄だと思っています。
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