本日は昨日に続いて「損切できない心理的しくみ」を紹介します。
昨日紹介した「プロスペクト理論」はこちら
「現状維持バイアス」とは?
「人間は現在の状態からの移動を回避する傾向にある」
というバイアスです。
現状がどうしても耐えられないような状態で無い限り、
現状から変更することは、良くなる可能性と悪くなる可能性の
どちらもが考えられます。
そこで「少なくとも悪くなることは無い」と
現状を維持しようとする心理が働きます。
「現状維持バイアス」は損切以外の場面でも多々ある。
例えばブラック企業に勤める人も、
周りからみれば転職すべきと思いますが、
当の本人からすれば、
「現状維持バイアス」により転職してさらに環境が悪くなることや、
職に就けない可能性を考えて動けなくなります。
耐えられない状況になるまでは、転職後の良くなる可能性を低く見積もり、
さらに悪くなる可能性を高く見積もってしまいます。
「損切りできない心理的しくみ」
今回紹介した
「現状維持バイアス」(現在のものをそのまま持ち続けようとする)
に昨日紹介した
「プロスペクト理論」(損失が拡大するリスクよりも、元値まで相場が戻る期待の方が大きく感じる)
が加わり「損切り」出来なくなります。
人間の心理上、損切りは出来にくくなっています。
「損切り」を実行するには?
ここからは私の考えです。
機械的に「逆指値」を実行する。
これしかないと思っています。
「逆指値」をエントリーと同時に設定しておきます。
「逆指値」に引っ掛かり損切りになった場合でも
今回は駄目だったぐらいに思うのが一番です。
例え損切りが連続しようが、
損切りした直後に予想していた方向に相場が動いたとしても
「しょうがない」ぐらいで対応しましょう。
もう癖になるくらいまで徹底して「逆指値」は設定しましょう。
連続して負ければイライラします。
それでも「逆指値」をしなければ一気に相場から「退場」することもあります。
「逆指値」は最悪の場合に備える保険と考えてはいかがでしょうか。
今回の「現状維持バイアス」は下記の本から参照させて貰いました。
kindle unlimitedでも読めます。