- 資産形成のフェーズにおいては「キャピタルゲイン」を重視する
- 取り崩し期にはインカムゲインを重視する
- 日本の高配当株を探すときの注意点
- 株主優待の有無で選んではいけない
- インデックスファンドは今後も良い投資家で有り続けるか?
- 市場の歪みがチャンスを生む
- 「退屈な投資」に耐えられない人々
- 積立投資(ドルコスト平均法)か一括投資か
- まとめ
皆さんこんばんは。
仕事が本格的に再開して、あっという間にブログ記事未投稿期間が5日間も続き6日ぶりの投稿です。
前回が敗者のゲームにならいないために①と題して投稿しましたので、今回は②として続きを書いていきます。
資産形成のフェーズにおいては「キャピタルゲイン」を重視する
投資のリターンは値上がりによる「キャピタルゲイン」と配当などの「インカムゲイン」がある。キャピタルゲインは企業の本質的価値の増大によってもたらせれ、将来的に数百%のキャピタルゲインで返ってくる可能性がある。一方インカムゲインはせいぜい2・3%のリターンです。既に大きくなった会社は成長の余地があまりありません。キャピタルゲインを出せないからこそ、高い配当や優待を駆使し投資家に買ってもらうしかない。
取り崩し期にはインカムゲインを重視する
インカムゲインは資産をこれから作るには物足りないが、すでに大きくなった資産を運用していくには十分。投資額が大きければ大きいほど向いています。
配当はタイミングを気にする必要がないというメリットがある。キャピタルゲインによる収益はどこかで売却しなければならないので、タイミングを気にせざる得ない。配当は間違ったタイミングで取り崩してしまう心配もなく、心を穏やかに過ごせるということは、投資における一つの重要指標です。
日本の高配当株を探すときの注意点
無理をして高配当を維持している場合は減配リスクがあるので危険です。「配当性向」が高ければ高いほど減配リスクが高まる。減配はキャピタルロス(値下がり損)にもつながる。高配当を目当てに投資している投資家からは失望売りが出て、それによる株価の下落を見越した失望売りも重なるかもしれない。
「高配当」というと聞こえはよいですが、維持できなくなる危険性があることも念頭に置いておくべき。
たとえインカム重視であろうとも、値上がり益を捨てて良いということではない。
株主優待の有無で選んではいけない
株の優待は日本独自の文化で、外国にはない。日本株の売買シェアは6、7割は外国人投資家です。保有しているのは7割は日本人ですが、活発に売買されなければ株価は動かない。動きに関わる「売買」の多くを行っているのは外国人なのです。
配当の場合と同じく、改悪されたり無くなったりするリスクにも気を着けなければならない。
インデックスファンドは今後も良い投資家で有り続けるか?
そもそもインデックスファンドが良い成績を出せるのは、アクティブ投資家のおかげです。アクティブ投資が割高な株を売り、割安な株を買っているからこそ、市場が効率的になり、そこからリターンが生まれる。
当たり前なのですが、すべてのアクティブ投資家が平均を上回ることはできない。彼ら自身がそれを作っているので、頑張れば頑張るほど平均を押し上げる。その平均リターンに超低コストでタダ乗りしているのがインデックスファンドです。
市場の歪みがチャンスを生む
アクティブ運用者のリターンのばらつきは資産によって異なる。米国国債は0.5%しか格差が無いが、米国小型株式では4.8%もの格差が見られた。より小型の銘柄を扱っているベンチャーキャピタルでは43.2%もの格差があった。小型銘柄の市場ではあればあるほど、歪みがある。その歪みこそ市場を上回るチャンスです。
日本の小型株式にも歪みはある。その理由はの一つは流動性。機関投資家はたった1%でも説明できないものには投資できない。「不透明な部分はあるけど、それに見合う価値がある」と思っても制約上できない。ここに「プロは買いたいと思っても買えない状況」があり非効率な価格になる可能性が生まれる。
お客様が知らないような小さな銘柄を入れて失敗をしたら信用を落としキャリアに傷をつける。そういった面からも小型株には歪みが生まれるチャンスがある。
小型株式に歪みが生まれるもう一つの理由は単純に情報が乏しいので、実際の価値と株価に乖離が生じやすいという「情報格差」の問題がある。さらに時価総額が小さな株式であればあるほど成長余力があるので、アクティブ運用する理由になる。
「退屈な投資」に耐えられない人々
パッシブ運用の優位性は大きく、ほとんどの人にとっては十分な資産運用です。しかしパッシブ運用最大の弱点は「退屈でつまらない」です。
インデックス運用で目標額が達成可能であれば迷う余地なくインデックスで十分です。さらに余剰資金を捻出でき、野心的な目標を持っている方はアクティブ運用に挑戦するのも一つの選択肢です。
積立投資(ドルコスト平均法)か一括投資か
積立投資は、市場タイミングは測れないと割り切り、定期的に購入する方法。積立投資は「時間の分散」を実現する。ドルコスト平均法なら毎月の支払いも決まっていているので予算も立てやすく、「積立NISA」のような制度ととても相性がいい。
長期投資を前提としている方にとっては、一括投資の方が有利な場合もある。それは投資期間の中で対象資産が上昇する期間の方が長いときです。上がると思っているのなら一括投資してしまった方がリターンは上がる。
長期投資を想定していて、かつある程度投資元本がある人なら一括投資も検討するに値する。
元本が無い場合は、毎月の余剰資金を最速で投資に回していくという意味では、積立投資をするのが賢明な判断でしょう。
まとめ
ここまで2回にわけて第2章「敗者のゲームにならないため」から参考になった部分を紹介しました。
内容の多くはインデックス投資のメリットについてでしたので、投資を始めている人にとっては正直聞き飽きた話だったかと思います。巷で多く書かれている書籍やネットニュースもとりあえず「オールカントリー」や「S&P500」を買っとけ的な内容です。
実際にオールカントリーは2024年新NISA開始後、一気に資金が流入しているようです。
唯一今回の記事で市場平均を上回るためには市場の歪み「小型株」について触れていました。ここは正直あまり目にしない内容でしたの、面白い内容でした。
基本は「インデックスファンド」、プラスαや目的額に達しない場合はアクティブ投資として「小型株」はありですね。
あと「退屈な投資に耐えられない人々」には、はっとしました。私もインデックス投資を行っていますが、設定さえしてしまえば何もすることがありません。本当に「退屈です」。
「退屈」と「野心的」から本書を読んでいるのですから。
次の章からはより具体的な手法な話が始まりますが、今日はこの辺で。
今日も当ブログに訪れていただきありがとうございました。
本日の記事は下記の書籍から記載しています。