世界中の株式が大幅下落しているなかでブルームバーグからこんなニュースが報じられました。
今日はこの記事について調べてみました。
(ブルームバーグ): 世界各地の市場が混乱する中で、世界の超富裕層の一部は投資先企業の株式買い増しに合計10億ドル(約1100億円)以上を投じた。
カール・アイカーン氏は米レンタカー会社ハーツ・グローバル・ホールディングス、家庭用品や事務用品などを手掛ける米ニューウェル・ブランズの持ち株比率をそれぞれ引き上げた。
ウォーレン・バフェット氏の持ち株会社はデルタ航空の株式を追加。
テトラパックの親会社テトララバルの資産相続人らは、香料メーカーの米インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)の株式に3億1700万ドルを投資した。
(Bloombergより一部引用)
このニュースだけを見れば超富裕層は株価の底入れは近いと判断したように思えますがこの人達の総資産から見ると・・・
カール・アイカーン 145億ドル
ウォーレン・バッフェト 733億ドル
テトララバルの資産相続人 不明
カール・アイカーンとウォーレン・バッフェトの資産だけで878億ドルです。
テトララバルの資産相続人の資産が不明でしたが、世界の超富裕層ですから少なくはないです。
上記に名前の挙がった3名だけでも総資産額が1000億ドルはあるでしょう。
そして今回株式買い増しが10億ドル以上です。
ということは
総資産額の1%程度
たった1%程度です。
1000万円資産のある人が10万円分買い増しただけです。
さらに言うと米国株の時価総額は約25.5兆ドルです。
10億ドルの買い増しはほとんど影響無しです。
記事を読んだすぐは株価底入れで回復すると意気込みそうですが、冷静になると大したことの無い記事に思えてきます。
一方でこんな記事も
投資家ジム・ロジャーズは以下のように言っています。
「私は以前から、次は2008年のリーマン・ショックをはるかに超える危機がやってくると言ってきた。それが今、始まろうとしている。強調しておきたいのは、新型コロナウイルスはあくまできっかけに過ぎないことだ。経済危機が来ること自体は、昨年から見えていた。日々の報道、例えば経済紙に毎日隅々まで目を通していたならば、その兆しに気づいていた人も多いはずだ」
「終わりの始まり、が始まったのだ。中国では実際、企業倒産が相次いでいるようだ。インドでは数年前から多くの債務不履行が起こっている。大きく報じられてはいないと思うが、つい最近もインドで、銀行が破綻していた。各方面で経済政策の行き詰まりのサインが少しずつ表面化していた。これが今後、どんどん起こっていく。日本も、2008年に比べて負債総額がはるかに膨れ上がっているわけだから、決して他人事では済まされない」
(日経ビジネスより一部引用)
ジム・ロジャーズはまだまだ下落すると予想しています。
この2つのニュースから読み取ると
1、超富裕層が株式を買い増しはしているが、総資産からすると大したことの無い金額
2、コロナショックは入り口で世界経済低迷の本番はこれからかもしれない
という事が見えてきます。
一時的に反発しても中長期的には下落していきそうですね。
ニュースに踊れされないよう冷静に分析したら、違うニュースに見えてきました。
今日も最後まで読んで頂き有難うございます。