経済的自由への道blog

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【長期投資】人口ボーナス期からみる投資したい国、投資してはいけない国

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2010年中国の名目GDPが日本を上回りました。

日本が42年間守ってきた世界第2位の経済大国の座を中国に明け渡したのです。

 

中国の経済発展は人口増加が起因しているのは間違いありません。

人口増加と併せて経済発展に起因する要因として「人口ボーナス期」があります。

 

中国は今後も経済発展していくのか?

日本経済はどうなるのか?

今後人口ボーナス期を迎え経済成長する国はどこか?

また今後衰退していく可能性の高い国はどこか?

 

長期投資の視点から考えていきたいと思います。

 

 

 

 

 

人口ボーナス期とは?

  

「人口ボーナス(期)」とは、ある社会が「多産多死」の社会から「少産少子」の社会に切り替わる際に生じる、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)がその他の人口の2倍以上ある期間のことを指す。

 

一般的に、新興国の人口構成比は年少人口が圧倒的に高い割合を占めていることが多い。

 

しかし、ひとたび出生率が低下すると、その国は一時的に子どもが少なく、総人口における生産年齢人口の割合が高い時期を迎えることとなる。この時期が「人口ボーナス(期)」だ。

 簡単に説明すると

15歳~65歳の人口が全人口に占める割合が多く生産人口が増え、高齢者や子供が少ないので負担する社会保障費が少なくため、経済発展が期待できる期間のことです。

日本も1960年代の高度成長期に人口ボーナス期を迎え経済発展に寄与しました。

 

 

世界の人口推計 

まずは世界の人口推計を見ていきたいと思います。

下表を見て頂ければ分かるように全世界では人口は増え続けます。

しかし、細かく国ごとに見ていくと今後も大幅に増えていく国と横ばいの国、人口減少していく国が見て取れます。

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2020年~2050年の人口増減率ベスト5

1位 新興国(130%)

2位 全世界(125%)

3位 インド(123%)

4位 オーストラリア(122%)

5位 メキシコ(122%)

 

2020年~2050年人口増減率ワースト5

1位 日本(78%)

2位 ロシア(90%)

3位 ドイツ(93%)

4位 中国(96%)

5位 先進国(102%)

 

投資したい国・投資してはいけない国

ここからは主な主要国で人口増加と人口ピラミッド(人口ボーナス期)から今後投資をしたい国、投資してはいけない国を表していきます。

 

日本

日本の人口ピラミッド予想図

 

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左上 2020年 124百万人

右上 2030年 116百万人

左下 2040年 107百万人

右下 2050年 97百万人

 

投資対象度:★☆☆☆☆

2050年人口増減率 78%

 

2020年時点でもかなり歪な形だったのが2050年になるとかなり高齢者割合が増えています。

一方で子供の割合も少なく人口減少が2050年以降も進むと予想されます。

今後一番人口減少率が高く、人口ボーナス期も既に終っていますので経済成長は難しいでしょう。

人口の面から見れば、投資対象としては残念ながら低いです。

 

米国

米国の人口ピラミッド予想図

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左上 2020年 333百万人

右上 2030年 355百万人

左下 2040年 373百万人

右下 2050年 388百万人

 

投資対象度:★★★☆☆

2050年人口増減率 117%


世界一の経済大国であり金融の中心国。

先進国でありながら今後も人口増加が見込まれ人口ピラミッドも生産人口の比率が高く継続して経済成長が見込まれる。

安定的に投資対象としたい。

 

 

中華人民共和国

中国の人口ピラミッド予想図

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左上 2020年 1402百万人

右上 2030年 1415百万人

左下 2040年 1394百万人

右下 2050年 1348百万人

 

投資対象度:★★☆☆☆

2050年度人口増減率 96%

 

日本を抜いて世界第二位の経済大国になった中国。人口ボーナス期のピークは過ぎた感じですが、2030年までは生産人口が多く問題ないです。

しかし2040年以降人口が減少に転じ高齢者割合も増加してきます。

日本ほど生産人口割合が少なくは無いものの、2030年以降の経済成長は厳しくなることが予想されます。

 

インド

インドの人口ピラミッド予想図

 

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左上 2020年 1388百万人

右上 2030年 1527百万人

左下 2040年 1633百万人

右下 2050年 1705百万人

 

投資対象度:★★★★☆

2050年人口増減率 123%

2022年~2025年頃に中国を抜いて世界一の人口になると予想されているインド。

人口ピラミッドも新興国特有の正三角形(年少者比率が高い)から先進国の形である釣り鐘型に近づくことが予想されている。

人口ボーナス期をこれから迎えるので経済成長が期待できる。

新興国なので政治や世界情勢に影響される面も多いが、今後10年以上の長期投資では外せない国。

現時点でインドに直接投資できる商品が少なく又手数料も高いのがネック。

 

総括

人口ピラミッドを使用して人口ボーナス期そして経済成長を考察してみましたが、どうっだったでしょうか。

なお、今回使用した人口ピラミッド予想図は国連統計を参照しています。

今回紹介した国以外の全世界の予想が出ていますので興味ある方は下記リンクよりご覧ください。

https://population.un.org/wpp/Graphs/DemographicProfiles/Pyramid/392

 

日本人として日本に投資する価値が低いのは残念ですが、人口から見ると避けられない結果です。

あくまで人口推移、人口ボーナス期からの考察ですので、グローバル化や技術革新等で経済発展とリンクしない面も有りますが、人口ボーナス期と経済は比例することは普遍の真実だと思っています。

 

今回の考察が皆さんの長期投資の参考なれば幸いです。

 

www.economic-freedom02.com