トルコ中銀が9会合連続で利下げを行い、
今回は0.5ポイント下げ主要政策金利を8.25%にしました。
しかし市場は織り込み済みで為替相場の反応は薄かったです。
以下、モーニングスターの記事です。
上記の記事から注意したい内容は
①トルコ中銀が4月30日に発表した最新の四半期インフレ報告書で、20年末時点のインフレ見通しを従来予想の8.2%上昇から7.4%(21年末時点では5.4%、中期的には約5.0%)と、大幅に下方修正している。
②4月のトルコ経済はパンデミックの悪影響を受け、一段と悪化したものの、5月前半はロックダウン(都市封鎖)の緩和による経済活動の再開により、景気が底打ちしたとみられる兆候が出てきた。
③インフレ加速の兆しが見られないことが今回の大幅利下げを可能にした。
④市場ではトルコ経済がパンデミックの悪影響によるリセッション(景気後退)懸念が依然として強いため、今後も利下げを継続するが、利下げ幅は小幅なものになると見ている。
通常、利下げは為替相場に関しては好ましくなく通貨安に振れることが多いです。
一方株式市場では利下げは経済の下支えとして機能します。
今回0.5ポイントの利下げに市場は反応薄で
既に4月30日のインフレ報告書で織り込み済みだったので大幅な通貨安にはなりませんでした。
気になるのは今後のトルコ経済に関してですが、
依然として景気悪化懸念されているが、
インフレ率が鈍化したことは好感されていると思います。
今までトルコ経済はインフレが大きな問題だったので、
少し解消に向けて良い兆候が出てきました。
原油安の影響が良い方向に働いたみたいです。
インフレは通貨の価値が下がることなので、
トルコリラは大幅に下落してきました。
インフレ率の鈍化に伴い通貨の下落も止まってほしいところです。
個人投資家としては政策金利は一定程度あって
通貨高を期待したいところだが、
それは虫の良い考えなのかも。
最悪のシナリオは政策金利も下がり
通貨も安くなることだけは避けてほしいところです。
今後も利下げ継続が予想されていますので、
トルコリラのスワップ狙いで
投資した個人投資家には厳しい展開が続きそうです。